SUVのルーツは米国でピックアップトラックをベースにステーションワゴン風に改造したのが起源といわれ、日本では
トヨタ・ハイラックスサーフが本来のSUVの使われ方に近い。そのため、必ずしもオフロードを走る必要はないので、米国では4WDよりも2WDのモデルが主力である。山間部や降雪地の多い日本では消費者は4WDを好む傾向がある。
かつてクロスカントリー車(クロカン4WD)と呼ばれたものが非舗装路(オフロード・グラベル)の走破性に重きを置いていたのに対し、これに加えてさらに舗装路(オンロード・ターマック)での運動性能も重視して開発された主に自動車を指す。また最近では乗用車をベースとし,その快適性を併せ持ったクロスオーバーSUVも登場し,
SUVの定義もクロスカントリー車寄りの車種から,こちらにシフトしてきた。オフロード性能を殆ど無視しているといえる車種も続々出現している。
一般に、ピックアップをベースにしているため、牽引のための高出力を出す必要性から排気量が大きなエンジンを搭載する。このため燃費が悪くかつ高価な車種が多い。
また構造の頑強さから衝突時に安全な車というイメージがあり、家族や自身のためにこの種の車を購入する人々もいる。 しかしながら実際には、最近の衝突安全ボディを採用した乗用車と比較して自他両方のダメージが大きい自動車である事が知られている。
また国交省の調べでは一般の自動車に比べて最低地上高や車高が高く、視界が広くなるため運転しやすい事から、意外にも運転に自信の無い人や初心運転者に人気が高いともされる。さらにトヨタ店の資料によると年齢的には20代、30代の交通事故発生率の最も多い若年層に人気が高いとされており、これら諸々の事情からSUVに対する危険を呼びかける場合も多々ある。
また、同理由(車高が高い)から多くの駐車場に駐車できない事が多く、SUVは路上駐車を助長する要因の一つにもなっている。
米国ではこの種の車のオーナーは舗装されていない場所に山荘を所有していて週末を過ごす人々というイメージがあり、都会においてもこの種の車を所持することはある種のステータスとなっている。
欧米諸国では、燃費が悪く地球温暖化を助長するとして、一部の環境保護団体が大型SUVの乗り入れ規制や増税を求め、ときには破壊活動すらしている。最近では相次ぐガソリン価格の高騰にともないSUVをもじってSuddenly Useless Vehicle(突然使い物にならなくなる乗物)とも呼ばれる。
アイルランドのダブリンにあるトリニティ大学の研究者シムズ講師らによると、米国から取り寄せた重大事故に関するデータを分析した結果、SUVはボンネットなど車体前部が乗用車より高く、歩行者と衝突した場合、歩行者が頭部や腹部などにより深刻な衝撃を受ける恐れがあり、死亡や重傷を負う危険性は最大で乗用車の4倍になるという。1990年代前半から日本などでアクセサリーとしてグリルガード(カンガルー・バンパー、プッシュバーともよばれる)を装備することが流行ったが、最近では対人衝突時の危険性が指摘され、プラスティック製の形だけのものを取り付ける場合が多い。また、このことから各国で全てのSUV車に対し「地球環境及び歩行者に対して危険な自動車である」旨の車体への表記とパンフレット、広告への表記を義務付ける動きがあるが、自動車メーカーとしては販売率の低下等が懸念されるため及び腰である。